茶の湯その周辺

S邸茶室          記:木村全伸


S邸茶室は、施主さまが今まで収集されてこられた陶芸、絵画、書、さまざまな美術作品を飾る場として、またご夫婦で茶道を楽しむ場としての茶室に改修しました。
三階建て住宅の三階の勾配天井の部屋を改装し、既存の概念にとらわれない素材の使い方、これらのキーワードからこの茶室の制作がはじまりました。




二階から三階へ、茶室へ誘う杉割木壁の階段











               工事前写真








階段を上がると太鼓襖があり、そこには陶製の引手






太鼓襖を開けると墨、柿渋染めの和紙の天井と壁が目に飛び込んできます。奥に進むと徐々に天井が低くなっていきます。






床板は欅材、小丸鉋横擦り仕上げ、表面の凹凸によって、木目がより複雑にリズミカルに映ります。




古建具の格子戸を開けるとその先は明るい光が目に飛び込んできます。土壁の上から楮紙を張り、それが土壁の凹凸を拾って、和紙表情をより複雑なものにしています。
既存の小さい窓から入る光を、より明るく増幅させて、茶室内に透過させます。





天井は墨染めの桧材のこ目仕上げ。桧材を墨で染め木目を浮き出しています。








           茶室内部、二畳台目向切







向板に栂の古材、錆鉄の丸柱と煤竹柱








                  楮紙ランダムちぎり張りの袖壁







茶室全景




木村全伸工務店 webサイト



ページの先頭へ戻る