木津宗詮2023年8月25日読了時間: 2分8月21日の床室町時代の京都吉田神社の祠官吉田兼致 (よしだ・かねむね )の詩懐紙です。兼致は、公家でもあり、侍従、神祇権大副(じんぎのごんのごんたいふ)、左兵衛佐(さひようえのすけ)にいたります。また父吉田兼倶唱えた唯一神道を継承者でもありました。 七夕同賦星河欲 曙天詩以秋為韻...
木津宗詮2023年8月24日読了時間: 2分雷と犬大津絵の雷公図です。雷が太鼓を落として慌てて吊り上げようとしている絵で、どんな熟練した者でも失敗することがあるということを表しています。片方の角が折れ、猫のような顔。まことにユーモラスなタッチで描かれ、本来恐れられる雷がとても滑稽にみえます。もともと雷除けの護符として京都の...
木津宗詮2023年8月22日読了時間: 2分大津絵発祥地大津絵発祥地である京都府と滋賀県の境大津市追分町、旧髭茶屋町を訪れました。この地域の説明板のある三叉路に面したお宅の奥さんが、ご親切にこの地域のことに詳しい栖閑寺のご住職をご紹介くださりお話しを伺いました。 三叉路は、三条大橋と伏見に至る旧東海道の分岐点なあたります。道を挟...
木津宗詮2023年8月22日読了時間: 2分目の輝き私たちの日本は世界有数の発展した豊かな国です。遠い昔に忘れ去られたものがインドネシアに限らず東南アジアや中国・韓国・台湾には今も生き続けています。それは中世、近代、近世のわが国にごく当たり前に存在したものです。よく他のアジア諸国を遅れた国と見下す人がいますが、それは大いなる...
木津宗詮2023年8月22日読了時間: 2分承『説文解字』に「承」は、 奉ずるなり、受くるなり、手に従ひ、卪(せつ)に従ひ、𠬞(きょう)に従ふ とあります。「卪」はひざまつくとかしるしという意味です。日本語ではあまり使用されない漢字です。「𠬞」は捧げるとか恭しい、という意味があります。𠬞という文字は𠂇+又の会意...
木津宗詮2023年8月21日読了時間: 1分梅ヶ枝湯岡山で用を済ませた後、高砂に立ち寄りました。二代宗詮の生家である善立寺にお参りしました。 岡山はそれほど湿度が高くなかったのですが、高砂は格別蒸し暑く汗だくになってしまいました。そこでこの梅ヶ枝湯の前を偶然とおりがかりました。思わず汗を流したいという衝動に駆られて入りました...
木津宗詮2023年8月21日読了時間: 1分心地覚心(法燈国師)心地覚心(法燈国師)は南宋(中国)杭州の護国仁王寺の無門慧開に参じて臨済宗楊岐派の法を嗣いで日本に伝えました。 葛山五郎景倫(願性)が鎌倉幕府三代将軍源実朝の菩提を弔うために建立した西方寺に覚心を迎えました。その後、西方寺は後村上天皇から「興国寺」の号を賜り。「関南第一禅林...
木津宗詮2023年8月20日読了時間: 4分瑞龍寺(通称鉄眼寺)瑞龍寺(通称鉄眼寺)は江戸初期の黄檗宗の鉄眼道光が大阪難波の薬師堂を改めて寺としたものです。 鉄眼は仏教経典の集大成、一切経の開版の大願を抱き、隠元にその志を告げて明朝版一切経を授かりました。そして大名から庶民にいたるまで広範囲の支援者を得て地道な募金活動を行い、あしかけ1...
木津宗詮2023年8月19日読了時間: 1分貝葉書院貝葉(ばいよう)とは、椰子などの植物の葉を加工して、紙の代わりに用いた筆記媒体です。東南アジア、南アジアで多く利用された。貝多羅葉(ばいたらよう)の略称で、サンスクリットで「木の葉」のことを表します。 今も木版刷りの経本や講本を製造販売しているこの店は、江戸時代徳川綱吉公の...
木津宗詮2023年8月17日読了時間: 1分是より洛中江戸時代、庶民の洛中での乗馬が禁止されていました。京都の入口三十ヶ所に、それを示すために、 是より 洛中 荷馬口付のもの乗べからす と書かれた碑が立てられていまし た。この碑は水火天 満宮のもので、もとはどこに建てられていた碑かは不明です。...
木津宗詮2023年8月17日読了時間: 3分大文字幕末から明治にかけて活躍した大阪の長谷川貞信の 「都名所之内」如意嶽大文字の図です。 都名所之図 如意ヶ嶽大文字 京都五山送り火連合会のホームペジによりますと、 「五山の送り火」は東山如意ヶ嶽の「大文字」がもっともよく知られ、ほかに松ヶ崎西山・東山の「妙・法」、西賀茂船山の...
木津宗詮2023年8月15日読了時間: 2分念仏往生澄覚、すなわち冷泉為村の「念仏往生」の短冊です。 念仏往生 弥陀佛導引しるへ一すちに まよはさりとの誓たのもし 澄覚 阿弥陀如来のお導きを一筋に信じれば、迷わず極楽往生できるという如来の誓いが頼もしい。 阿弥陀如来は、梵名「アミターバ」といい、それを「阿弥陀」と音写し、「阿...
木津宗詮2023年8月13日読了時間: 2分蓮華大徳寺169世の天祐紹杲(てんゆうじょうこう)の筆になる『碧巌録』第二十一則の「本則」です。 蓮華 僧問智門、蓮 花未出水時 如何、智門云、 蓮花、僧云、出 後如何、門云 荷葉 前龍寶 天祐叟 應人求 書(印) 僧、智門に問ふ、蓮花未だ水を出でざる時如何。智門云く、蓮花。僧...
木津宗詮2023年8月11日読了時間: 2分愛宕さん愛宕さん、正しくは愛宕神社。京都市右京区の愛宕山に鎮座する全国に約900社ある愛宕神社の総本社です。火伏せ・防火に霊験のある神社として知られ、「火迺要慎(ひのようじん)」と書かれた愛宕神社の火伏札は京都の多くの家庭の台所に貼られています。...
木津宗詮2023年8月5日読了時間: 4分蚊遣火(かやりび)六月(みなづき)の比、あやしき家に夕顔の白く見えて、蚊遣火(かやりび)ふすぶるも、あはれなり。 『徒然草』の一節です。六月のころ、貧しい家に夕顔が白く咲いて、蚊遣り火がくすぶっているのもしみじみとしている。 蚊遣火とはよもぎの葉やカヤ(榧)の木、杉や松の青葉などを火にくべて...
木津宗詮2023年8月4日読了時間: 3分賀茂茄子茄子には小切茄子から 米茄子などのような丸い茄子・千両茄子・水茄子・長茄子(通称)などたくさんの種類があります。茄子は長ければ長いほど美味しいのだそうです。小さな茄子も50センチにもなる長茄子まで種の数はほとんど同じです。だから長くて大きなものほど種と肉の割合いが種のほうが...
木津宗詮2023年8月3日読了時間: 2分夏の月江戸時代後期の公家芝山持豊(もちとよ)の短冊「夏月」です。 夏月 寝て明かす人やなからん夏の夜は 涼しき月の影に浮かれて 夏の夜を寝て明かす人なんかいないでしょう。涼しい月の光に心も浮かれるから。 通常、和歌では単に「月」という題は秋の月のことです。他の季節の月は「夏月」と...
木津宗詮2023年8月2日読了時間: 2分秋ちかく梨木祐為(なしのきすけため)の難波潟の自画賛です。 祐為賛(印) あきちかく 成にけらしも 難波かた 入江のほたる かすそすく なき 梨木祐為は 元文5年(1740)下賀茂神社祠官の子として生まれ、鴨祐為とも称しました。正四位下上総介。幼少の頃より和歌を好み、冷泉為村の門に...
木津宗詮2023年8月1日読了時間: 3分朝顔今朝、子どもがプランタンに種を蒔いた朝顔が一輪咲きました。猛暑の日々が続きますが朝露を受けてまことに清楚に咲いています。 朝顔の花名の由来は、花を咲かせるのが朝で、昼には花がしぼんでしまう姿を「朝の美人の顔」と表し、「朝の容花(かおばな)」のからきているとのことです。朝顔は...
木津宗詮2023年8月1日読了時間: 2分甲申八朔本日の床も大綱和尚の白紙賛。武者小路千家7代直斎の竹舟花入「渚」に木槿と矢筈薄を入れました。 謝君月旦幾尋盟、詩賦唱酬世外情、 淡飯麁茶交愈切、披襟最喜晩涼 生 甲申八朔小集奉汚潜菴尊者玉韻宗彦拝 君に謝す月旦幾たびか盟を尋ね、詩賦を唱し世外の情に酬い、淡飯麁茶の交わり愈切...