木津宗詮3月21日読了時間: 1分ぼた餅・おはぎ牡丹の花に見立てたことから「ぼた餅」、萩の花が咲き乱れている様子に見立てたものということで「おはぎ」。春に食べるのが「ぼた餅」で、秋は「おはぎ」とか。また餡ものが「ぼた餅」で、きな粉が「おはぎ」とか、もち米を主とするものが「ぼた餅」、うるち米を主とするものが「おはぎ」である...
木津宗詮2月7日読了時間: 1分永谷宗円永谷宗円(1681〜1778)は、名を宗七郎義弘、三之丞ともいい、剃髪して宗円と号しました。山城国湯屋谷村(京都府綴喜郡宇治田原町)の篤農家。茶業の他、湿田改良などの事業を行い、村人を指導した。「青製煎茶法」を開発し、また宇治茶を江戸に直販して、煎茶の普及に多大な功績を残し...
木津宗詮2月4日読了時間: 1分豆撒き岡本豊彦の豆撒き図です。 いかにも頼りなさそうな爺さんが豆を撒いています。決してぶつけているように見えません。小さな鬼で禍をもたらす力なんかなさげです。 豆は「ぶつける」のではなく、「撒く」ものとか。鬼はなんでも数えてしまう習性があるので、家の周りに撒かれた豆を見るとその数...
木津宗詮1月23日読了時間: 1分寒時込み二十四節気の24番目は大寒です。小寒から数えて15日にあたり、この日から立春までの15日間が一年で最も寒い時期とされています。一般的には1月20日の今日を大寒といいますが、天文学ではその瞬間を大寒とします。ですから1月20日3時9分が大寒なのです。 『暦便覧』では、...
木津宗詮1月19日読了時間: 2分かんてき関西地方では「七輪(七厘)のことを「かんてき」といいます。わずか7厘(1厘は円の1000分の1)ほどの燃料費で煮炊きがたりることからこの名があるといわれています。江戸時代中期の国学者谷川士清 (ことすが) が著わした国語辞典である『倭訓栞(わくんのしおり)』にはすぐ火がおこ...
木津宗詮1月17日読了時間: 1分ラッパ昔から豆腐屋は店と流しで商品を売っています。流し売りはラッパを鳴らしながらその音で客に知らせながらリャかーに豆腐や油揚げ、厚揚げ、飛竜子などを売り歩きます。ちなみに関西は手でゴムのところを握って音を出し、関東は口でラッパを鳴らすのだそうです。今はこの関西型ラッパは作られてな...
木津宗詮1月7日読了時間: 2分七草一月七日は五節句のひとつである「人日(じんじつ)」です。正月一日から六日までは獣畜を占い、七日目になって人を占う日とされていたことが起源となっています。一日を鶏の日、二日を狗(犬)の日、三日を猪(豚)の日、四日を羊の日、五日を牛の日、六日を馬の日とし、それぞれの日にはその動...
木津宗詮2023年12月31日読了時間: 1分尽きせぬ京都鶴屋の「尽きせぬ」です。先日の湊川神社月釜で差し上げました。小倉の蒸し羊羹に麩焼を継ぎ目がわからないように巻いています。とても手間のかかったお菓子で、麩焼のこくとあっさりとした甘さの美味しいお菓子です。 これから新しい年を迎えるにあたり、無限ループのように、尽きぬ時の流...
木津宗詮2023年12月25日読了時間: 1分12月23日 稽古場の床南宗寺吹毛軒老師の一行「山童隔竹敲茶臼(さんどうたけをへだててさきゆうをたたく)」です。床柱に竹一重切花入に大神楽と花吹雪、臘梅を入れました。 出典は中唐の詩人王維の詩です。 山に住む子供が、竹藪の向こう側で茶臼を搗(つ)いている音だけが聞こえてくる、そのような光景を詠んだ...
木津宗詮2023年12月21日読了時間: 1分水羊羹水羊羹といえば夏の和菓子のイメージですが、福井県では冬の風物詩どす。こたつに入って冷やした水羊羹が食べられます。菓子屋だけでなく、青果店や洋菓子店の店頭にも並びます。一世帯あたりの消費量は日本一だそうで、それも冬に消費量されています。福井の水羊羹は、他の地域のものに比べて糖...
木津宗詮2023年12月19日読了時間: 1分12月19日 稽古場の床今日は父の稽古場の納会です。床に初代松斎宗詮の参禅の師大綱和尚の筆画讃を掛けました。 大綱 歳暮 いそかしくことしもくれぬ老か身に 筆とらぬ日ハなき事にして 大綱和尚はまことに筆まめな人でした。安政7年(1860)に89歳で示寂(じじゃく)し、文化13年(1816)45歳の...
木津宗詮2023年12月10日読了時間: 2分霰酒霰酒とは、かき餅やもち米を薄く伸ばしあられのように切ったものを、焼酎に漬けては引き上げて日に干し、これを数回くり返した後、上みりんとともに瓶に入れ、密封して20日ほど熟成させたものをいいます。 孝謙天皇が春日大社を詣でた際、急にあられが降りだし、神酒の器に入り、舞う様子を気...
木津宗詮2023年12月6日読了時間: 1分薏苡仁湯(よくいにんとう)薏苡仁湯(よくいにんとう)は、ツムラの漢方薬で知られていますが、薏苡仁糖菓子として八代で売られています。 そもそも肥後国(熊本)八代城主で利休七哲の一人である細川忠興(三斎)が、ハトムギのおこしを作らせたことに始まります。ところが約50年前に製造が途絶えたそうで、それを惜し...
木津宗詮2023年11月23日読了時間: 2分新米子どもの頃に母親が食事の時に「今日は新米やで」と特に言われた時、なにかとても嬉しく、美味しいご飯を食べたことを思い出します。「古米」という言葉を久しく耳にしなくなりました。美味しいコメのなる稲の品種改良が進み、またその保存の技術が向上し、また美味しいご飯を炊くことのできる炊...
木津宗詮2023年11月20日読了時間: 1分茶篩箱(ちやふるいばこ)と茶篩茶篩箱(ちやふるいばこ)と茶篩です。 茶篩箱は茶臼(ちやうす)で碾茶(てんちや)を挽(ひ)いた時にきめの荒い茶を篩う道具です。長方形の桐の蓋つきの箱に金網を張った掛子(かけご)が入っていて、鞴(ふいご)に似た手がついています。金網の張られた掛子に茶を入れ、蓋をして手を動かす...
木津宗詮2023年11月14日読了時間: 1分吹寄吹寄とはさまざまな木の葉が風でひとところに吹き寄せられるさまに見立てていうことばです。 また、色づいた木の葉などをかたどった落雁(らくがん)・雲平(うんぺい)・有平糖(アルヘイとう)などの干菓子を取り合わせ、いかにも風に吹き寄せられた風情で菓子器に盛ったもにも使います。...
木津宗詮2023年11月11日読了時間: 1分亥の子餅毎年、わが家は炉開きに亥の子餅をいただきます。善哉でお祝いされる家もありますが、善哉は一年の稽古が無事に終えることができたというのと、冬至の時分なので一陽来復を祝って、稽古仕舞いに使うことになっています。 亥は五行で水の徳をを司ります。そこで火の災いを避けるために、古来亥の...