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2月22日 稽古場の床

執筆者の写真: 木津宗詮木津宗詮

近衛文麿の「魚鳥来親人(魚鳥來て人に親しむ)」。胡銅熨斗形花入に藪椿と水仙を入れました。

近衛文麿は武者小路千家先々代家元の門人です。昭和15年、利休三百五十回忌と紀元二千六百年を記念して再建された家元茶室弘道庵の扁額を揮毫しています。なお実弟水谷川忠麿が篆刻しています。忠麿は大叔父水谷川忠起の養子となりました。水谷川家は奈良興福寺の一乗院の流れを汲む家で、忠起は最後の門跡でした。その前の門跡尊融親王は初代松斎宗詮の門人で、武者小路千家の茶の湯を嗜んでいました。そうしたことから忠麿は愈好斎に入門し、文麿も門下になった次第です。弘道庵の再建は物資の統制が厳しくなりはじめた時分にあたり、文麿の格別の尽力があったと伝えられています。なお尊融親王はのちに還俗し、新たに久邇宮を立てた朝彦親王で、香淳皇后の祖父にあたる方です。


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