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執筆者の写真木津宗詮

ガルーダ

ガルーダは、インド神話に登場する炎の様に光り輝き熱を発する神鳥です。カシュヤパとヴィナターの息子で、ヴィシュヌ神の乗り物です。そうしたことからガルーダ・インドネシア航空はガルダに由来し、ロゴに巨大な鳥を形どっています。

ガルーダはインド神話において人々に恐れられる蛇・竜などなナーガを退治する聖鳥として崇拝されています。インドにおいて猛禽類や孔雀は蛇を食べると解釈されていたことによるそうです。人間の胴体と鷲の頭部・嘴・翼・爪を持ち、翼は赤く全身は黄金色に輝く巨大な鳥として描かれています。

ガルーダはインドネシア語や英語による名称で、ヒンディー語ではガルダ、パーリ語ではガルラというそうです。仏教の守護神で八部衆・二十八部衆の迦楼羅天(かるらてん)は、インド神話のガルーダが元になっています。迦楼羅天は口から金の火を吹き、赤い翼を広げると336万里にも達するとされ、鳥頭人身の二臂と四臂があり、龍や蛇を踏みつけている姿の像容や鳥頭人身有翼で篳篥や横笛を吹く姿もあります。ヴィシュヌ神が元になった那羅延天の乗り物として背に乗せた姿で描かれることもあるそうです。天雨風を起こす毒蛇は悪龍とされ、煩悩の象徴とされ、迦楼羅天は毒蛇・悪龍を常食するとされ、人を毒蛇から守り、衆生の煩悩である三毒を喰らう霊鳥として信仰されています。迦楼羅天を本尊とした密教の修法では降魔、病除、延命、防蛇毒、祈雨、止風雨の利益があるとされています。なお、南方熊楠は烏天狗は迦楼羅天がそのモデルになっているとの説を最初に唱えています。

8月にインドネシアに行きました。その時、ガルーダの古い木像の羽の一部を買って帰りました。それを大阪の木膝伝統工芸職人の甲斐幸太郎さんに香合にしてもらいました。インドネシアではほぼ廃材扱いされていたものですが、見事な茶道具として再生しました。



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