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執筆者の写真木津宗詮

6日目

連回茶事6日目。今朝もいつものように西翁院に行き露路の掃除をしていました。すると突然、水屋を勤めてくれている女性が大声で「宗匠蟹がいません!」という叫び声が。なんのことやらわからないのでとりあえず水屋に行きました。すると今回点前で使っている火箸の蟹の頭が一つ無くなっています。これはえらいことだということで、あたり一面を探し回りました。見つかりません。もう小1時間時間が過ぎてます。それでもなんとか探さなければならないとくまなく探しました。そして昨日手伝ってくれた人にも連絡しました。そのうちの1人で尼崎から来てくれた人の荷物が近くにあったことを思い出し、まさかとは思いましたがその荷物の中を確認してもらった。するとそこに蟹が入っていると連絡がありました。一同一安心!そして明日持ってきてくれることになりました。

ところがもうお客も何人か来ています。今更家に取りに帰るわけにもいかないのでそのまま炭点前をすることにしました。ご正客から「変わったな火箸ですね。左右が違う火箸は」と指摘され、「京都は海がなく、恋しくなったので、今日は尼崎に行ってます。明日帰ってきますので」と答えました。そして事情を話したところ、ご正客はじめご連客も爆笑でした。

今日は昨日より気温が高くなりましたが、周りが土で、緑に囲まれていることから木の間を吹き抜ける風は爽やかでした。そしておもったほど暑くなくならず和やかな中、なんとか今日も終えることができました。禍福はあざなえる縄の如し。まさに人生何があるかわかりません!


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