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執筆者の写真木津宗詮

丹頂

丹頂は学名を「Grus japonensis」といいます。「japonensis」は「日本産の」という意味で日本を象徴する鳥になっている。古来、丹頂はその清楚な体色と気品のある体つきにより特に神聖視され、瑞鳥とされてきました。吉祥の象徴として、学や美術のモチーフに多用されています。 また、「皇太子の乗る車」を指して「鶴駕(かくが)」と呼ぶように、高貴の象徴ともされました。

千年丹頂鶴

  半宝庵休翁(花押)

千年丹頂鶴(せんねんたんちょうのつる)

一啜斎の一行「千年丹頂鶴」です。

この句は「万年緑毛亀」(まんねんりょくもうのかめ)と対になる句です。鶴も亀もともに長寿と福寿を象徴するもので、祝慶の限りを尽くしたことばです。

道教ではとくに仙人、仙道と結びつきたいへんな長寿である鳥と考えられてきました。仙人の象徴でありとともに不老不死の象徴とされました。寿老人が仙鶴に乗って飛来するとか、周の霊王の太子晋が仙人となって白鶴に乗って去ったといった説話が伝えられています。

なお、古くから中国では丹頂が親しまれ愛されてきた経緯があることから、かって国鳥に選定しようとしました。ところが丹頂の学名、英名ともに「日本の鶴」を意味することから、そのため「中国の国鳥としてはふさわしくない」という批判が相次ぎ、政府もこれを受けて決定をためらっているそうです。また同じく人気の高い「トキ」をという案もでたそうですが、こちらも学名は「ニッポニア・ニッポン(Nipponia Nippon)」と「日本」がついてしまうので未だに決まっていないそうです。ちなみに日本の国鳥は「雉(キジ)」です。

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