top of page
執筆者の写真木津宗詮

天神祭

青蓮院門跡尊円入道親王筆になる「南無天満自在天神」です。

「南無」は仏や菩薩などを信じ敬い、それに帰依することを表す語です。「天満自在天神」とは菅公(菅原道真公)の御神号です。

『北野天神縁起絵巻』によると、菅公が晩年に配所太宰府の天拝山で無実を訴える祭文を読上げると、帝釈天をすぎ梵天まで上ってゆき、天満大自在天神と尊号が書かれた祭文が下りてきたとあるそうです。また、『菅家御伝記』には安楽寺わ創建した味酒安行が神となった菅公の託宣をうけて天満大自在天神と号したとのことです。

尊円入道親王筆は伏見天皇の第6皇子で青蓮院第17世門跡です。小野道風や藤原行成などの上代様の書法を研究し、南宋の張即之の書風を加味した尊円流または青蓮院流と呼ばれる書法を作り出しました。

今日は菅公をご祭神として祀る大阪天満宮の天神祭の本宮です。天神祭は京都の祇園祭、東京の神田祭とともに「日本三大祭」の一つとされています。本宮の夜は、大川(旧淀川)に多くの船が行き交う船渡御(ふなとぎょ)が行われます。御神霊が乗る御鳳輦が、船で御旅所に向かう際に、講社の供奉船、神をお迎えする御迎船、協賛団体や市民船などの奉拝船、文楽船や落語船などの列外船等が合流し、航行する船は100隻あまりにのぼります。また、神様にご覧頂くために「奉納花火」が総数5000発打ち上げられる、まさに水都大阪を代表する火と水の祭礼です。数年前に大阪の社中の招待で奉拝船に乗せてもらいました。催太鼓や神楽や囃子、みごとな花火、同じ時期の祭ですが祇園祭とは異なる心意気と熱いエネルギーを感じ、京都と大阪の違いを実感しました。


閲覧数:36回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page