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執筆者の写真木津宗詮

柏林寺

「喫茶去」や「庭前柏樹子」の公安で有名な趙州従諗(じょうしゅうじゅうしん)は、中国の唐代の禅僧で諡号は真際禅師です。臨済宗の開祖臨済義玄と並び称されています。その家風は激しい棒喝ではなく、平易な口語で法を説き、「口唇皮上(くしんぴじょう)に光を放つ」といわれました。そして多くの名問答を残ししました。

柏林寺は漢の時代に創建され、はじめ「観音院」と称し、のちに「柏林寺」と改められました。文化大革命で破壊され、趙州塔と樹齢千年以上とされるいい白槙(びゃくしん)という古木が生い茂り、各所にこの白槙が植えられています。なお、この白槙が「庭前柏樹子」の柏で、柏林寺という名前の語源です。

今回、柏林寺の住職で現中国仏教協会副会長、中国仏教学院執行副院長、河北省仏教協会会長の明海師との面談で赴きました。今回図らずも同寺の格別のご高配で趙州塔に献茶と献花をし、また明海師にお茶を差し上げました。茶の湯において趙州は多くの影響を及ぼした人です。ある意味原点の一つといえます。今回このようなことができたことにとても感謝するとともに、まことに名誉なこと感激しています。


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