かつて大石神社で権禰宜としてお世話になっていた時分に、佐本来風さんからいただいた茶碗です。片岡千恵蔵や市川右太衛門、萬屋錦之介などが出ていた往年の東映の忠臣蔵をイメージした茶碗とのことです。
佐本さんは今から15年ほど前に脳梗塞で廃業されました。とても絵の上手な人でした。南宗寺の田島碩應老師をご紹介し、「来風」という号をつけてもらいました。本人はとてもこの号を気に入ってこれから頑張っていい仕事をすると張り切っていました。ところが数年後に病で製作できなくなったのです。本当に惜しい作家でした。
毎年、この時期になるとこの茶碗を稽古で使っています。
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